東京都台東区のシステム開発会社、アイサーク株式会社(以下、アイサーク)様は弊社のパートナー制度「Futureパートナー」の一員として弊社サーバーをご愛顧いただきながら、多種多様な開発プロジェクトに取り組んでいます。
今回は、アイサーク創業者・代表取締役の中原一行様に、「ITの力で、技術と人間の架け橋に」という創業の想いについてお話しいただきました。
お客様の役に立つシステムを作ろうという思いを込めた、社名の由来
―最初に、簡単な自己紹介と創業までの経緯を教えてください。
中原「中原です。アイサークの代表を務めております。子供の頃からプログラミングで遊んでいて、学生の頃は理系の学校で化学研究をしていたのですが、就職先は製薬の会社でした。そこで5年ほど働いてからプログラミングの世界に戻り、「薬がわかるIT屋」ということで重宝されて頑張っているうちに、気づいたら社長をやっていました。」
―アイサークという社名の由来を教えてください。
中原「ITHARCのIは”IT”、つまり情報技術です。Tは”Technology”で、Hは“Human”。ARCは”架け橋(Arch)”からとっています。Webサイトにも書いている「ITの力で、技術と人間の架け橋に」という想いを込めた社名です。
お客様の役に立つシステム、お客様が納得するシステムを作ろう――というところから派生して、人の役に立つものを作ろう、という意識が強いです。」
リノベーションしたばかりのアイサーク様のオフィス
自然災害予防システム「サキモリ」の取り組みと防災への考え方
―そういった考え方の先にあるのが、自然災害予防システムの「サキモリ」なのでしょうか。
中原「そうですね。「サキモリ」は、もともとクライアントだったNPO法人様のご協力を得ながら開発・運用しています。「培ってきた弊社の技術が防災に役立つ」と提案させていただき、開発に至りました。端的に、「サキモリ」は雨量計や水位計といった各種センサー情報を、特小無線を使ってクラウドサーバーに収集する仕組みです。
「サキモリ」に関して様々な検証・発表などもしているのですが、アイサーク社の豊富な経験とNPO法人様のお力添えがあって実現できたということはあると思います。一方で、業界の専門知識や雨量の計測方法、関連する法律など、たくさん勉強しなければなりませんでした。「サキモリ」は気象情報そのものを提供するシステムではなく、「身近な防災を知ろう、考えよう」というテーマで作っています。
地域の方々の反応を常に意識して運用しています。小型化のアイディアもいただきましたし、「これくらいの金額なら補助金で買える」といったお声もいただきました。区や町の単位で勉強会を開催させて頂いたり、真摯に防災への取り組みをすすめております。」
―防災への考え方を教えて下さい。
中原「「危ない」といっているだけではだめですし、システムだけ作ってもだめだと思っています。みんなが学習し、知識を蓄積していくことが大切です。そうしないとせっかくのシステムも役に立ちません。防災とは、総合的に取り組まなければいけない地域の課題だと思っています。
「サキモリ」は東京都中小企業振興公社様に助成して頂いており、東京都からの発信となっております。これから全国での導入事例をもっと増やしていって、みなさんに「サキモリ」のことを知ってほしいと思っています。」
最近の技術トレンドから見る今後
―話は変わりまして、最近注目している技術トレンドは何ですか?
中原「昔は、ある言語を極めていけばいいというのがエンジニアのスタンスでしたが、今はいろいろなフレームワークがものすごいスピードで進化していますよね。いかにフレームワークを使いこなすか、がエンジニアリング現場の課題です。言い換えると技術の陳腐化も早くて、日本語解説書が出た頃にはその技術はもう遅れている、という感じがしています。英語で出ている情報がより先端だと思うので、会社のメンバーには積極的に英語の情報を取得するように指導しています。
Web系案件ではPHPでLaravel、という組み合わせがまだ多いです。ただPythonも最近使う話も増えてきていますね。「サキモリ」を始め組み込み系の開発も多いので、C++やJavaを使う機会も多くあります。」
―DXについてはどう思いますか?
中原「「流行り言葉」とも言えるでしょうか。それはマーケティング的な側面もあると思います。もともと私たちがやってきたことが、ずっとDXの走りのようなことだと思っています。だから、DXという言葉がトレンドだろうとなかろうと、当社としては真摯にずっと取り組んできている、と自負しています。本当にお客様のニーズを拾い、助けてあげられる会社でありたいと思っています。そういうのが、私の目指す「本物の仕事」だと思います。」
―システム業界では、ノーコードやローコードがこのところ話題になっています。影響はありますか?
中原「実は、会社のみんなにはずっと前から「“プログラマー”はもうなくなると思え」といってきています。ソースコードを書ければ安心という世界観は危ういという意味です。お客様のニーズをつかんで絵を描く、上流工程を出来るようにとも言っています。
それはどういうことかというと、上流工程の知識があってこそ、ノーコードやローコードのツールを活かすことができるってことです。システム的な考え方をできない人が、そうしたツールでものを作ろうとしても、なかなかうまくはいきません。システム構築を行っている人の論理的思考は、コードを書かずにシステムを築ける時代においても、価値を持ち続けると思います。だから、ノーコード、ローコード、RPAツールの発展は、別の意味でチャンスだと思っています。」
中原代表と弊社担当の渡邊
フューチャースピリッツとの関係
―ここで、弊社との関係を少し振り返ってみたいです。
中原「最初は何かの案件があって、うちのスタッフがお声がけしたことがご縁となりました。いろいろ相談して、真摯な対応をしてもらっていたけれど、最初の3年ほどはなかなかお願いできる仕事がなかったですね。「あるある詐欺」(笑)。だから、初めて正式にプロジェクトを一緒にできた時は嬉しかったです。」
―弊社への注文はありますか?
中原「ないです(笑)。これ以上何をお願いするんだってくらい、いろいろお願いしていますから。しいて言うなら、「この付き合いをこの先も続けていきたい」というのが、当社からの要望です。」
―最後に、今後の事業活動に対する「思い」を教えて下さい。
中原「もう自分も50代です。後進が引き継いでいけるようにアイサークを成長させたいです。50歳を超えた人がエラそうにしている会社じゃなくて、若手に引っ張っていってほしいですね。」
パートナー制度について詳しい情報はこちらから
パートナー様概要 | |
会社名 | アイサーク株式会社 |
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所在地 | 東京都台東区浅草橋5丁目2-3 鈴和ビル5F |
URL | https://www.i-tharc.co.jp/ |
事業内容 | ・自然災害予防システム販売 ・エンターテイナー支援システム販売 ・システム設計・開発 (WEBシステム/展示システム/業務支援システム) |