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アマゾン ウェブ サービス(AWS)ではコンテンツ配信ネットワークサービスとしてAmazon CloudFrontを提供しています。本記事では、Amazon CloudFrontの基本的な概念と特徴など初心者の方向けに解説します。
Amazon CloudFrontとは?
Amazon CloudFront(以下、CloudFront)は、AWSが提供しているCDN ※1 です。CloudFrontを活用すれば、動画やアプリケーション、さまざまなコンテンツを迅速かつ安全に配信できます。CloudFrontはエッジロケーション ※2 を利用することで、最も低い遅延時間でコンテンツを配信できます。高いパフォーマンス、セキュリティ、開発者の利便性のために構築されており、Amazon S3から直接配信する場合や、AWS ELB(Elastic Load Balancing)経由のEC2から配信するよりも、速く効率的にコンテンツを提供できます。※2)エッジロケーション:エッジロケーションは、ユーザーに最も近いネットワークでのアクセスを提供し、高速かつ安定したアクセスを実現するインフラ設備です。
Amazon CloudFrontの特徴
CloudFrontの特徴は以下の通りです。
・ユーザーとの距離が近いことによる低遅延での配信
・キャッシュによる低遅延での配信
・安全性の高いセキュリティ
CDNを利用することで、サーバーからの応答に時間がかかる状況でも迅速にコンテンツを配信できます。例えば、動画などの大容量コンテンツの配信時にネットワークの負荷が高まったり、アクセスが集中したりする問題を解決します。CDNは「ユーザーとサーバー間の物理的距離の短縮」と「オリジンサーバーの負荷軽減」によって、コンテンツの表示・配信を高速化します。
ユーザーとの距離が近いことによる低遅延での配信
ユーザーからサーバーまでの物理的距離が遠い場合、コンテンツの配信には時間がかかります。この問題を解決するために、CloudFrontはエッジロケーションというユーザーに最も近いデータセンターを利用します。これにより、ネットワークの遅延を防止し、高速かつ安定したアクセスを実現します。
CloudFrontは、世界中のエッジロケーションを通じてコンテンツを配信します。2024年5月時点で、CloudFrontは50か国以上の100以上の都市に600以上のPOP(Point of Presence)を持っています。そのため、ユーザーは最も近いエッジロケーションに自動的にアクセスし、高速なコンテンツ配信を受けることができます。
キャッシュによる低遅延での配信
CDNではキャッシュサーバーがオリジンサーバーに代わってコンテンツを配信し、オリジンサーバーの負荷を軽減します。CloudFrontも同様に、エッジロケーションにキャッシュを持つことで遅延なくコンテンツを配信します。
例えば、CloudFrontを使用していない場合、ユーザーはアクセスする都度にオリジナルコンテンツにアクセスします。
しかし、CloudFrontを使用すれば、最初のユーザーがオリジナルコンテンツにアクセスした後、他のユーザーはエッジロケーションのキャッシュからコンテンツを配信されます。これにより、他のユーザーは遅延なくブラウザにコンテンツを表示できます。
安全性の高いセキュリティ
CloudFrontは、AWS ShieldやAWS Web Application Firewall(WAF)などのセキュリティサービスと組み合わせることで、DDoS攻撃など多様な外部からの攻撃からコンテンツを保護できます。また、CloudFrontではHTTPSアクセスを使用することで通信データを保護し、最新バージョンのトランスポート層セキュリティ(TLSv1.3)を利用しています。
また、CloudFrontではユーザーが持つドメインの証明書を設定することができます。AWS Certificate Manager(ACM)を使用すると、追加費用なしで独自のSSL証明書を簡単に作成できます。毎年取得と再設置を必要とする一般的な証明書の更新方法に対して、ACMは自動更新設定をすることで、手間やコストをかけず、有効期限切れとなるリスクを減らすことができます。
まとめ
今回は、Amazon CloudFrontについて解説しました。
CloudFrontの最大の特徴は、エッジロケーションを利用して、低遅延速度でコンテンツを配信することができることです。セキュリティ面としても他のAWSセキュリティであるAWS ShieldやAWS WAFとの連携が可能なので、高いセキュリティを維持することができます。
特に動画などのネットワークに負担が掛かるコンテンツ配信のパフォーマンスやセキュリティ向上で、お悩みがありましたらCloudFrontの利用検討をしてみてはいかがでしょうか。
CloudFrontにAWS WAFを設定する方法について知りたい方は以下をご覧ください。
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