Amazon EFSは、Amazon Elastic File Systemの略で、アマゾン ウェブ サービス(AWS)が提供するフルマネージド型ファイルストレージサービスです。
用途としてはAmazon EC2の共用ファイルシステムとしてよく利用されます。Amazon EC2とはAWSで提供されるサーバーサービスです。詳しくはAmazon EC2とは? 初心者でもわかるざっくり解説をご覧ください。
本記事では、Amazon EFSとはどのようなサービスなのか、同じストレージサービスであるAmazon S3との違いについても解説いたします。
Amazon EFSとは?
Amazon EFSはフルマネージド型ファイルストレージサービスで、ファイルの保存や共有が可能なため、複数のAmazon EC2インスタンスからアクセスできる共有ファイルシステムなどによく利用されます。
主な特徴は下記の4つです。
① スケーラビリティ
Amazon EFSは、必要に応じて自動的にストレージ容量を拡張できるため、手動でストレージ容量を調整する必要がありません。需要に応じてストレージを増減する必要がある場合や、急激なデータ増加が想定される場合に有用です。
② 共有ファイルシステム
複数のAmazon EC2インスタンスとAmazon EFSを利用することで、複数のAmazon EC2インスタンスから同じAmazon EFSにアクセスしデータを共有することができます。
これによりAmazon EC2インスタンスのコンテンツ管理やデータ共有が容易に行えます。
③ 耐障害性
Amazon EFSは、データを複数のアベイラビリティーゾーン(AZ)に分散保存し、冗長化することができます。これにより、高い耐久性が実現できます。
④ 使いやすさ
Amazon EFSはフルマネージドサービスのため、サーバーのセットアップや管理などをAWSに任せることができます。そのため管理するリソースを低減できます。
Amazon EFSとAmazon S3との違い
違いとして大きい部分は、データタイプと利用用途です。
Amazon EFS のデータタイプはファイルストレージでAmazon S3はオブジェクトストレージになります。またAmazon EFSはファイルを共有する用途などで使われるのに対し、Amazon S3は大量のデータを保存するバックアップなどによく使われます。
それぞれの違いを下記にまとめました。
|
Amazon EFS |
Amazon S3 |
データタイプ |
ファイルストレージ |
オブジェクトストレージ |
データ構造 |
ファイル |
オブジェクト |
スケーラビリティ |
スケーラビリティが高く、必要に応じて容量が自動的に拡張される。 |
スケーラビリティが高く、容量も無制限。 |
耐久性 |
99.9999999% (イレブンナイン) |
99.9999999% (イレブンナイン) |
利用用途 |
複数のEC2インスタンスでファイルを共有するなどのファイルシステム。 |
静的Webサイトのホスティング、メディアファイルの保存、データバックアップなど。 |
まとめ
Amazon EFSは、フルマネージド型ファイルストレージサービスです。
フルマネージドのため管理の負担が軽減できる点、高い耐久性などが特徴になります。特に複数のAmazon EC2インスタンスとAmazon EFSを利用した、ファイル共有システムなどがよく利用されるケースです。このようなファイルシステムを一から構築するのは大変ですがAmazon EFSを利用することで手軽に実現することができます。