アズリアル様は、ソーシャル領域でのコミュニケーション開発を軸にあらゆるプランニング〜制作を真⾯⽬に考え、「真⾯⽬に遊びながらハイクオリティな作品（制作物）を作る」をモットーに活躍されている企業です。
SNSのビジネス活用を支援するプロダクトから脆弱性診断サービスまで幅広く展開されております。

弊社はアズリアル様が構築されたリアルイベント連動型のアニメキャンペーンサイトのAWS環境をご提供いたしました。キャンペーンサイトは大量のアクセスが予想されていましたが、最適なインフラ環境をご提案することでサーバーダウンなどの大きなトラブルもなくイベントを実施できました。
今回はご提供したインフラ環境についてご紹介いたします。

案件概要

サイトシステムのイメージ図

懸念点

アズリアル様とのお打ち合わせを進めていくと、下記の3点が懸念点としてあがりました。

① 大量のトラフィックによるサーバーダウン
想定ユーザーが10万～50万ユーザーのため、大量のトラフィックによるサーバーダウンなどが予想される。

② サイト操作ができなくなる可能性
アクセス集中により画像投稿ができなくなり、最悪の場合、管理者側でもアップロードされた画像の承認操作やその他制御ができなくなる可能性がある。

③ ダウンタイムへの許容時間と対応フロー
万が一サーバーがダウンした場合の、復旧するまでのダウンタイム許容時間。障害が発生した際の対応フロー。

解決方法

懸念点に対して、AWSを利用した解決方法をご提案いたしました。

① 大量のトラフィックによるサーバーダウン
想定ユーザーが10万～50万ユーザーで、1ユーザーあたりの平均PV数を5PVと仮定してサイジングを行いました。また、アクセス集中対策として、オートスケーリングの導入、ギャラリーページは大量の画像を表示する必要があるため、負荷軽減対策としてCDNの導入をご提案いたしました。

② サイト操作が出来なくなる可能性
キャンペーンサイトは、ユーザーが描いたイラストをアップロードするユーザー画面と、管理者がアップロードされた画像をチェックして承認する管理画面で分かれている仕様でした。これら2つの画面を同一サーバー上に配置すると、アクセスが集中した際に管理画面も影響を受けて承認操作やその他制御が出来なくなる可能性がありました。
そこで、ユーザー画面と管理画面のサーバーをそれぞれ独立させる構成をご提案いたしました。それぞれのサーバーで画像処理を行うことでサーバー負担を分散し可用性のある構成にいたしました。

③ ダウンタイムへの許容時間と対応フロー
・復旧までのダウンタイムへの許容時間
要件として「大量のアクセスによるサーバーダウンを避けたい」ということがあったことから、ダウンタイムは限りなく0にする必要がありました。そこで、アクセスが多くなった場合は自動で新たなサーバーが立ち上がるオートスケーリングをご提案いたしました。

・対応フロー
万が一、アクセス集中やその他トラブルがあった際どのような対応をするか、アズリアル様とお打ち合わせをし、緊急対応フローを作成いたしました。
これにより、仮にトラブルがあった場合でも迅速に対応できるような準備が整いました。

インフラ構成図と導入したサービス一覧

ユーザー画面側のサーバーでは、EC2を2台でオートスケーリング、管理画面側のサーバーではEC2を1台でオートスケーリングにすることで、可用性を向上。ギャラリーページは大量の画像を表示する必要があるためCDNを導入することでサーバー負荷を軽減できるインフラ構成にいたしました。

AWS構成図

導入サービス一覧

結果

2日間で50万ユーザーのアクセスが予想される大規模なキャンペーンでしたが、期間中にサーバーダウンによる機会損失もなく、リアルイベントも盛況のうちに幕を閉じました。

今回の案件での成功要因としては、PV数が想定の8割ほどであったことと、ユーザー画面と管理画面のサーバーを分けることで、アクセス集中による操作不能を回避できた点が挙げられます。

フューチャースピリッツでは、通常のWebサイトなどだけではなく、大量のアクセスが予想されるキャンペーンサイトなど様々なWebサイトのインフラ環境をご提供しております。ヒアリングを元にお客様に最適な構成をご提案しておりますので、気になることなどございましたらお気軽にご相談ください。

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会社名	有限会社AS Real（アズリアル）
URL	https://www.asreal.co.jp/