皆様、こんにちは。営業本部の戸田・小川です。
2023年6月27日に弊社主催のオンラインセミナー「Adobe Commerce / Magento / AWS を活用して作る! 越境EC事業の立ち上げ方セミナー」に参加してまいりましたので、レポートいたします。
オンラインセミナー詳細:
「Adobe Commerce / Magento / AWSを活用して作る!越境EC事業の立ち上げ方セミナー」
今回はアドビ株式会社から今井様、TCOM JAPAN 合同会社から吉元様が講師としてご登壇いただきました。
目次
- 第1部「Adobe CommerceとMagentoの最新アップデート ~最新ECトレンド情報を添えて~」
- 第2部 「越境EC事業の企画・構築・運用方法について ~事例をもとに~」
- 第3部「Adobe Commerce / Magentoが安定稼働する AWS 環境の構築・運用」
第1部「Adobe CommerceとMagentoの最新アップデート ~最新ECトレンド情報を添えて~」
第1部では、アドビ株式会社の今井様からAdobe CommerceとMagentoの最新機能や活用方法について、最新のEC市場のトレンドを踏まえまして説明していただきました。EC市場はコロナの影響もあり拡大傾向にあり、購買ケースでは高速購買(初期認知から購入まで1週間未満)が主流となっています。このような傾向から、販売側は購入に移行するタイミングやきっかけを理解することが重要視されています。アドビ株式会社では「Experience Led Growth(顧客体験に基づく成長)」の考え方があり、営業、良い製品、チャネルを横断した体験によって収益的成長が可能という考えです。Adobe CommerceやMagentoは顧客体験の分析と収益性の高い成長を結び付け評価をより効果的に行うツールとして紹介されました。これらのプラットフォームはリソースの構築が迅速であり、多言語多通貨対応などの特徴も備えています。
第2部 「越境EC事業の企画・構築・運用方法について ~事例をもとに~」
第2部では、 TCOM JAPAN 合同会社の吉元様から越境 ECの実施において推奨されるECプロダクトと構築・運用のリスクについて説明していただきました 。越境EC市場は拡大傾向にあり、インバウンド需要の増加や決済手段の拡大などの外部環境の要因も影響しています。
また、ECプロダクトの選択は企業の規模やビジネスモデルに合わせて行う必要があります。Magentoが今回のセミナーでは推奨されました。機能としては、大きく下記の2つがあります。
- エンドユーザー向け機能
- レスポンシブデザイン、商品、検索、通過切り替え、商品比較等
- バックエンド向け機能
- 注文管理、顧客管理、メルマガ、通貨管理、請求管理等
これらのプロダクトを活用することで、IT人材の確保や言語・決済に関する問題を解決できます。しかし、越境ECには設計構築やビジネスモデルの確認、定期的なアップデートやセキュリティ対策が必要であり、これらの作業には構築や運用のコストがかかることを指摘されました。
ECサイトの代行運用などの活用も有用な選択肢だと感じました。
第3部「Adobe Commerce / Magentoが安定稼働する AWS 環境の構築・運用」
第3部では、弊社の神戸から越境 ECのためのインフラを構築・運用するにあたっての注意点について述べました。初めに越境ECサイトは24時間、365日アクセスされる事を前提として構築しなければなりません。環境が止まるということは膨大な損失につながるということであり、そうならないために安定稼働する環境を構築し、運用する必要があるとのことでした。そこでフューチャースピリッツのお客様である「大手ファッションブランド」を事例に アマゾン ウェブ サービス (以下 AWS)を構築、そして運用する時の要点を挙げました。構築では AWS といったクラウドの2大利点として拡張性および伸縮性の高さを述べ、これらの重要性について事例をもとに述べました。インフラ構築には AWS、ECサイトの構築にはAdobe Commerceを使用しているとのことで、グローバル展開にあたってのグローバルネットワークおよび構成図について説明いたしました。
運用ではサービスを停止させないことへの対策として24/365での監視体制や緊急対応フローについて実例を用いておりました。例えば一斉送信に伴う負荷はサイト挙動に影響を及ぼすことがあるので、AWS の拡張性を利用して未然に防ぐ提案がありました。
以上のようにインフラの構築・運用にあたっての要点を述べました。
まとめ
アドビ株式会社の今井様からのAdobe CommerceとMagentoの最新機能や活用方法についての説明は興味深く、EC市場の成長や顧客体験の重要性についての洞察が得られました。これらのプラットフォームの柔軟性と多機能性は収益性の向上に大きく関与する可能性があります。
また、TCOM JAPAN合同会社の吉元様からの越境ECに関する説明も興味深く、適切なECプロダクトの選択と構築・運用のリスクについての理解が深まりました。ECプロダクトの活用は重要ですが、構築や運用のコストを考慮する必要があり、ECサイトの代行運用が有用な選択肢と感じました。
さらに、越境ECにおけるインフラの構築と運用については、機会損失を防ぐために24時間365日の安定稼働と拡張性の重要性が強調されました。AWS とAdobe Commerceを使用したグローバル展開の事例や、サービス停止対策としての監視体制や緊急対応フローなどが具体的に説明され、インフラの構築と運用には慎重な計画と AWS の拡張性の活用が有用だと感じました。
以上が今回のセミナーについてのレポートでございました。