「ドメイン」という言葉を聞いたことはありますか?
ホームページを作るとなると必ず耳にする「ドメイン」について今回は初心者向けに説明していきます。
目次
1. ドメインとは
まず初めに「URL (Uniform Resource Locator)」はご存じですか?以下がURLと呼ばれる書式の例です。 ご覧の通り「example.com」が、URLの一部でもある「ドメイン」で、今回取り扱うテーマとなります。
このドメインとはインターネット上にあるWebページやファイルの位置・情報を示すものです。そのためドメインはインターネット上の「住所」とも例えられることがあります。まずインターネットを地図に見立て、Webサイトを自分の家だと思っていただくと想像しやすいかと思います。
地図上にある自分の家を探すためには住所という情報が必要となります。そこで役立つのがドメインというわけです。ドメインというインターネット上の住所を指定することによってどのWebサイトにアクセスすべきなのかサーバーに指示することができます。 しかしネットワークの世界において、コンピューターは名前や文字ではなく、数字で通信を行います。よってコンピューターは受け取ったドメインをそのままでは受理することができないため、「IPアドレス」という数字に変換する必要があります。
IPアドレス
IPアドレスはドメイン同様、インターネット上の住所のようなもので、Webサイトの場所を示す識別番号です。しかし、異なる点としては文字ではなく数字や記号の羅列であるということです。 この複雑な数字の羅列を覚え、一目でどのWebサイトに関連しているのかを判別することは人間では非常に難しいと考えられます。ですので、あくまでもコンピューター同士が「住所」を伝達しあうためにあり、人間向きではありません。
DNSサーバー
DNSとはDomain Name Systemの略称です。
今回はドメインについての記事ということで詳しい説明は割愛しますが、この「ドメイン」と「IPアドレス」を互いに変換する役割を持つのが「DNSサーバー」というものです。すなわち、DNSサーバーは文字で書かれた人間が使う住所(ドメイン)と数字で書かれたコンピューターが使う住所(IPアドレス)を「翻訳」します。
例えば、マップアプリ上で「自宅」=「京都府京都市○○」と設定するとします。場所と住所を紐づけることができるように、インターネットの世界でも「example.com」=「192.0.2.1」というように、ドメインとIPアドレスの関連情報をDNSサーバーを通して紐づけることができます。次の図はDNSサーバーの仕組みを簡単に可視化したものです。
- ① PCから「example.comのIPアドレスは何?」というリクエストをDNSサーバーへ送る
- ② DNSサーバーはユーザが必要とするIPアドレスを探し、PCに返す
- ③ PCは取得したIPアドレスをもとに、「example.com」のサーバーにアクセス
- ④ PCに「example.com」のWebページが返される
このドメインとIPアドレスの変換を行うことで「example.com」にアクセスしようとしている自身のPC、そして 「example.com」を動かしているサーバーを連携させることができます。このようにして目当てのWebサイトにアクセスできるようになります。
ということで、冒頭に戻りますが、ドメインとは人間向けに数値を名前に変換した「インターネット上にあるWebページやファイルの位置や情報を示すものの一部」ということになるわけです。
2. ドメインの構成要素
ドメインはWebサイトのURL(Uniform Resource Locator)の一部であり、ドットで区切られた二つの以上の部分から構成されています。
例えば「shop.example.com」では以下の通りになります。
- shop → サブドメイン (サードレベルドメイン)
- example → セカンドレベルドメイン
- com → トップレベルドメイン(TLD)
これらを細分化していきます。
サブドメイン
まず、サブドメインはドメインをさらに分割したものです。これは1つのドメインで複数のWebサイトの運営を可能にします。例えば「example.com」のサブドメインで「shop.example.com」や「auction.example.com」等設定が可能で、目的や用途に分けてWebページを作成できます。
セカンドレベルドメイン
次にセカンドレベルドメインについて説明いたします。「example.com」の「example」に当たる部分です。
セカンドレベルドメインは独自ドメインと呼ばれることもあり、特徴としては自由に名付けることができるというところです。主に大学名、病院名、会社名等の名前でブランディングや認知度向上を図る場合が多く、自分だけが使えるものとして作成できます。
トップレベルドメイン
一方でトップレベルドメイン(以降TLDと称する)は「.com」「.net」「.org」「.jp」「.ac」と様々な種類があり、それぞれ国・地域や信頼性に関連している。例えば「.jp」はCountry Codeを指し、日本のコードです。(ただし、日本国内に住所がある組織・個人に限り、取得可能なTDLである)また、「.org」は(organizationの略)非営利団体等の組織・団体で使用されるものです。ほかにも国内法人やネットワークサービス専用に使えるTDLもあります。以上のようにサイトの内容に最も適切なものをチョイスするケースが多いです。
最後に
以上、ドメインの基礎知識や種類についてご理解いただけましたか?
今回は初心者にもわかりやすく説明するため記事を書きましたが、いかがだったでしょうか。ドメイン一つとっても大変複雑な仕組みで、IPアドレスやDNSサーバー、そしてドメインの種類など内容が多く、すべてを覚えるのは難しいでしょう。ですが、最初は「インターネット上の住所」なんだという程度で覚えてもらえたら問題ありません。