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2024.12.27

用語解説

【DoS攻撃、DDoS攻撃とは?】ざっくり解説セキュリティ入門編

インターネットの急速な普及とともに、サイバー攻撃の件数も増加し、その手法も巧妙化しています。その中でも「DoS攻撃」と「DDoS攻撃」は企業や個人に大きな被害をもたらす代表的な攻撃として注目されています。これらの攻撃手法を理解し、適切な対策を講じることは、被害を最小限に抑えるために非常に重要です。本記事では、DoS攻撃とDDoS攻撃の違いを解説し、その被害や対策について詳しく見ていきます。

DoS攻撃、DDoS攻撃とは?

DoS攻撃とDDoS攻撃はいずれも、ターゲットとなるサーバーやネットワークサービスの正常な運営を妨害することを目的としたサイバー攻撃です。それぞれに異なる手法や影響があるため、区別して理解することが重要です。

DoS攻撃とは

DoS攻撃(Denial of Service攻撃)とは、特定のWebサイトやサーバーを正常に利用できない状態に追い込むサイバー攻撃です。この攻撃では、攻撃者が大量のリクエストをターゲットとなるサーバーに送ることで、サーバーが処理できる能力を超えさせます。その結果、サーバーが処理しきれなくなり、通常のユーザーがサイトにアクセスできなくなります。

DDoS攻撃とは

DDoS攻撃(Distributed Denial of Service攻撃)とは、複数のコンピューターやデバイスが連携して同時に攻撃を行い、特定のサイトやサーバーを使用できない状態にするサイバー攻撃です。この攻撃では、ウイルスに感染した複数のデバイス(ボットネット)を使って実行されます。その結果、ターゲットとなったサーバーは正常に機能できなくなります。

DoS攻撃とDDoS攻撃の違い

DoS攻撃は、1台のコンピューターを使って大量のリクエストをターゲットに送ります。これはサーバーの処理能力を超えるリクエストを送ることを目的としていますが、攻撃の規模が比較的小さいため、場合によっては対処可能なこともあります。
それに対してDDoS攻撃は、感染した複数のコンピューターやデバイスから同時に攻撃が行われるため、規模が大きくなり、対処が難しくなります。複数のデバイスが一斉にターゲットに対してリクエストを送ることで、大きな負荷をかけます。そのため、DDoS攻撃は防御が難しく、企業にとって重大な脅威となります。

DoS攻撃、DDoS攻撃を受けた際の影響

DoS攻撃やDDoS攻撃を受けると、どのような影響を受けるのでしょうか。ここでは、3つの代表的な影響について詳しく解説します。

1.サイトへアクセスできなくなる

DoS攻撃やDDoS攻撃の被害を受けるとサーバーが停止してしまい、ターゲットとなったサイトやサービスを利用できなくなります。その結果、情報発信できなくなり、顧客とのコミュニケーションが途絶えてしまいます。特にビジネスにおいては新商品の告知や重要なお知らせを届ける手段を失うことになるため、顧客の関心や信頼を維持することが難しくなります。

2.金銭的被害

サイトが停止すると、ビジネスにとって金銭的損失が発生します。特にECサイトの場合、アクセスできないことで販売機会を失い、収益が減少します。また、攻撃から復旧するためのコスト(サーバーの修復やセキュリティ対策強化など)も発生し、さらなる経済負担となります。

3.信用問題につながる

サイトが頻繁に停止すると、ユーザーは企業やサービスに対して不安を抱くようになります。信頼の低下は、リピーターの減少や新規顧客獲得の難しさにつながり、企業の成長に深刻な影響を与えることがあります。

攻撃者がDoS攻撃、DDoS攻撃を行う目的

DoS攻撃やDDoS攻撃にはさまざまな目的が存在し、攻撃者の動機によって手法や対象が異なります。そのため、それぞれの状況に応じた適切な対策が必要になります。

  • 迷惑行為・嫌がらせ:特定の個人や企業に対して、単に不快感を与えることを目的としています。
  • 脅迫:攻撃者は、「特定の要求に従わなければ攻撃を続ける」と脅すことで、金銭や情報の提供を強要することがあります。
  • 妨害行為:競合他社や特定のサービスを狙い、業務に打撃を与えることを目的としています。
  • 抗議活動:社会的問題や特定の政策に対する意見表明の一環として、攻撃を通じてメッセージを伝えることがあります。


DoS攻撃やDDoS攻撃にはさまざまな目的が存在し、攻撃者の動機によって手法や対象が異なります。そのため、それぞれの状況に応じた適切な対策が必要になります。

DoS攻撃、DDoS攻撃の対策方法

DoS攻撃、DDoS攻撃からの被害を抑えることができる効果的な対策をいくつか紹介します。

アンチDDoSシステムを備えたWAFの導入

アンチDDoSシステムを備えたWAF(Webアプリケーションファイアウォール)を導入することで、DDoS攻撃の対策をすることができます。
有用なものとして「攻撃遮断くん DDoSセキュリティタイプ」があります。このサービスは通常のWebアプリケーションに対するサイバー攻撃だけでなく、様々なロジックで解析するアンチDDoSシステムを備えています。そのため、WAFでは防御できないDDoS攻撃をネットワーク側で検知/軽減することで防御が可能になります。

IPアドレスの制限

特定のIPアドレスからアクセスを制限することで、攻撃元をブロックできます。これにより、攻撃者のリクエストを排除し、正当なユーザーにサービスを提供しやすくなります。

海外からのアクセスを制限

ビジネスに関係のない国からのアクセスを制限することで、リスクを減らせます。特に攻撃が多い地域からのアクセスを制限するのが効果的です。しかし、攻撃する意図のないユーザーもサイトを閲覧できなくなるので、日本国内に特化したサイトであれば、有効な対策の1つになります。

CDNの導入

CDN(Contents Delivery Network)を利用すると、アクセスを複数のサーバーに分散させることができます。これにより、多くのユーザーが同時にアクセスしてもキャッシュサーバーに分散されるので、元のサーバーへの負担が軽減されます。

まとめ

DoS攻撃やDDoS攻撃は、企業やサービスに深刻な影響を与えるサイバー攻撃です。これらの攻撃によって、サイトが利用できなくなり、金銭的被害や信用問題につながる可能性があります。しかし、適切な対策を行うことでリスクを軽減し、サービスの安定性を維持することができます。企業は常にセキュリティ対策を導入し、サイバー攻撃への備えを怠らないことが重要です。

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